いよいよ、このコラムの最終回を迎えることになりました。

今回のコラムでは、前回の第6回時に触れられなかった補足と弊社の今後のビジョンをお伝えさせていただきたいと思います。

太陽電池モジュールシステムを導入された場合の大きなメリットとして、「非常用電源の確保」があります。

弊社の場合ですと、下記のようなコンセントを弊社内に3箇所増設することとなりました。

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先日の電気工事のコラムの中で、パワコンをご紹介せさせて頂きましたが、パワコンは “屋外用” “屋内用” と2種類あり、屋内用ですとパワコンに停電用コンセントが最初から設置されていることが多く、屋外用ですと停電用コンセントを室内に設置する場合は、パワコンからケーブルを引いてくることになります。

(停電用ですので、パワコンの切り替えスイッチを変え、非常電源として1500Wまでの電気を使用します。”自立運転コンセント”と呼びます。)

自立運転コンセントを設置することで、万一の停電時の業務支障に備えることができ、企業のBCP対策の一つとしてもオススメできます。(2015年の3月初旬の長野県大規模停電のようなことにも、対応が可能になります。)

そしてもう1つ、こちらも第6回時に触れた、”余剰売電方式の採用”です。

電気を自社の自然エネルギーでできるだけまかなうという理由とともに、実はもう一つ、これからの太陽光発電の展開で重要な点があります。

それは、”売電価格” です。

現在では、太陽光発電の電気は買うよりも電力会社に売る価格の方が高く、できるだけ広い土地で大規模な設備を投入しながら売電するビジネス形態が各所で普及しています。

しかし、3年の経過とともに、固定価格の下落が進んでおり、売電価格より買電価格の単価の方が高くなり、「電気は自分たちで作ったものを売るよりも使う方がおトク」といった時代が迫っています。(これを、グリッドパリティと呼びます。)

このとき、”全量売電”ではなく、”余剰売電”のメリットがもう一度、脚光を浴びるのは間違いありません。その時代に向かって、ガリレオでは”自家使用””余剰売電”の可能性をさらに追求していきたいと思っています。そのためにも、今回の自社発電所を”余剰売電”で設計したのです。

最後になりますが、今回の太陽電池モジュールに続いて、下記4つの研究・開発を進めていきます。

経過を随時、ホームページ内で公開していきますので、何卒楽しみにお待ちいただければと思います。

①独立型の太陽電池モジュール発電システムの増設

→ これは一番、近未来に完成予定ですが、既設の発電設備とは別に、発電した電気を売電せずに蓄電池に貯蔵します。蓄電より自社への電力供給、非常時の電源供給も行い、自社内にとどまらず、近隣の方々にも電力供給できる設備設置を進めています。

②日射量制御装置の導入

→ 日射強度を測る目的の設備研究を進めます。最終的には、日射量と発電量の相関関係を調査し、その結果に伴った追尾装置などの製品の開発、考案をしていきます。

③監視カメラの導入・・・発電設備の視覚的モニタリングをすることで得られる経過をヒントにし、ニーズの合う製品の開発を進めます。

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④直電LITE(仮呼称)の研究、開発

→ 現在販売している、測電LITEのアップグレード版です。その名の通り、パワコンに入る前の直流の電気を計測するシステムです。現在の”測電LITE”はパワコンで変換された交流電気を分電盤内で測定しています。
直流電流を計測すれば、ストリングなど細分化した構成単位での発電量の違いが分かり、どのストリングに不具合があるかより簡単に算出することができます。30年以上もの間発電し続ける太陽電池モジュールは、とても大きな財産になることと思います。その大切な財産の見守る手段を、弊社で考案しています。

以上考案段階のものは、まだまだたくさんございますが、実用化に向け開発が進んでいるものをご紹介いたしました。

今年もまた半年後には夏が来るわけですが、太陽電池モジュール設備の建物屋根上への導入は “遮熱・断熱効果” もあります。

こちらも解析、研究を進め、一刻も早く皆様にご報告できる日を楽しみにしています。

一旦これでこのコラムのシリーズは終了となりますが、ご不明点等ございましたら、

フリーダイヤル 0120-71-0635 株式会社ガリレオ 自然エネルギー事業部営業担当 濱田(はまだ)までお気軽にご連絡ください。

今後とも末永く、宜しくお願い申し上げます。